小さな会話  TW 389 S 256 H 29

※TWは、タイムウェーバー のことで

数字は、そのセッションを受けてからの日数。

S は、夫と別居してからの日数。

H は、ホオポノポノを始めてからの日数です。

 

朝、地方に住む娘から電話があった。

<お腹と背中が痛い>と。

動けない、と。

…こういう場合、私は、どうすればいいのだろうか?

すぐに駆け付けられる距離からできることを探した。

…ない。

<救急車を呼びな>と伝えるしかなかった。

で、結局そのようにしたとのことだった。

逆に、それほど?と思って、心配になった。

そして、私はそのまま、バイトへ。

その間何度か連絡したけれど、

一向に返信がなく、

結局、夫にも連絡しておいた。

彼は、比較的娘の近くに住んでいるので。

都合よく、彼もリモートワークだった。

ありがたい。

すぐに娘と連絡をとって、

夕方には病院へ行ってくれた。

<小腸炎>で一日入院、とのことだった。

<小腸炎>…。

そうですか…としか言いようもなかったけれど、

まあ、すぐに退院できるのであれば、

とりあえずよかった。

夫にもお礼を伝え、

そして、夫にも<身体を大切に>と伝えた。

…返信が<ありがとう>だった。

…??????

何かがひっかかった。

 

バイトは、思いの外ひまで、

予定時間よりも1時間早く帰ることになった。

 

何処かへ寄ろうか、と考えたけれど、

思い浮かばなかった。

何より、本の続きを読みたかった。

涼しいところで読みたかった。

…閃いたのが、山手線一蹴だった。

ちょうどよく座れて、私の読書が始まった。

…内容を説明するのは難しい。

ただ、もう悲しい。

読みながら、鼻水がたれた。

吸っても、吸いきれないような、

水のようなやつが、ツーと出ていた。

アレルギーの時みたいな感じだったので、

アレルギーかと思っていたけれど、

どうやら、涙の前に出るやつだった。

目のところも、どうやら濡れてる気がした。

…ああ、このまま一気に読んでしまったら、

声を出して泣いてしまいそうだった。

そして、ふと周りを見た。

で、この本との出会いを思い出す。

…鼻毛ミルク。

お店に来る常連さん。

よくホットミルクを注文する人。

年齢は、70代よりも上な感じ。

いつもは、お店で携帯ゲームをずっとやっている。

けれど、ここ数日は、本に夢中だった。

そして、読み終えたらしく、

私に渡してくれたもの。

不思議だ。

鼻毛ミルクとこの物語を共有しているなんて。

 

その後に、

夫からの<ありがとう>という返信についての

違和感を考えた。

なぜそう感じたのか?

 

大した挨拶でもないけれど、

なんか一方的な気がした。

会話になっていない、というか。

 

夫との会話は、これからも生きていこう、

と思えないのだ、と感じた。

私が伝えた言葉が、ドンドン吸い込まれていくような、

不毛感がある。

 

じゃあ、私が言って欲しかった、というか

素直に受け止められる言葉は何だったのか?

 

<お互いに気をつけようね>

だった。

その一言だった。

こんな気持ち的な言葉を求めるのもどうかと思うけれど、

その小さな気遣いが、今までの暮らしにはなかったのだ。

 

前に、私が運転していた時に

居眠りをしている車がぶつかってきたことがあった。

スピードも出ていなかったので、

怪我もしなかったけれど、

保険の処理などもあるかと思い、

夫に連絡すると、

<了解です>だった。

 

会話としては正しいかもしれないけれど、

まずは

<大丈夫?>ではないのかと。

 

考えていたら悲しくなった。

 

本も私も悲しい。

 

どこかでワンワン泣きたくなった。

泣いてもいいのだ、と思いながら、

やっぱり泣けなかった。

 

ごめん、私。

違和感を感じていたのに、

ちゃんと理解していなくて、

ここまできてしまったのだ。

置き去りにしていた自分。

 

私は優しくされたかった。

それだけだ。

明日も生きて行こう、と

そんなに大袈裟じゃなくても思えるような、

この人がいるから大丈夫、

そんな大袈裟じゃなくても、

ちょっと感じられるような暮らしを送りたかっただけだ。

 

小さな言葉のやりとりだけれど、

それを私は感じたかったのだ。

 

ああ、長くなってしまった。

 

ごめんなさい

許してください

愛してます

ありがとう