タイムウェーバー 105日目 別居へ

朝、娘を近所の駅まで車で送る。

 

その後、夫が何やらガタガタとやっていた。

私は、父のお墓参りに行く準備をする。

母と姉と。

3連休の始まりだ。

 

私が家を出る少し前に、

夫が家を出ることになった。

何にも言わないけれど、

悲しい空気が漂っていた。

なんだか、握手をした。

向こうは泣き顔だった。

…つられて泣いてしまう。

その後は、なんだかハグをしてしまった。

…泣ける。

玄関まで見送る。

<幸せになろうね>って、声をかける。

向こうも泣きながら、うなづく。

<何かあったら連絡してね>

私がそう声をかけると、

家を出た。

 

洗濯物を干すのに、ベランダに出た。

うちの近所には、教会がある。

そこから、高らかに

メンデルスゾーンの<結婚行進曲>が

流れてきた。

…???????

何?

この家には、もう10年以上住んでいるけれど、

今まで一度も聞いたことのない曲だった。

…誰と誰が結婚するの…?

わからない。

 

なんとなく気持ちが沈んだけれど、

これで良かった、と思う。

そして、これから始まる新しい暮らしに

良い答えがあると信じる。

 

こんなふうに暮らせることは、

本当にありがたいことだ。

いろんなことに感謝している。

 

いつも車でお墓参りに行っていたけれど、

電車で行ってみると、これまた違った発見があって楽しい。

帰りは、バスに乗ってみる。

母も楽しそうだ。

ラグビーの決勝戦がある、ということで、

街中、まるで外国のように海外からの観光客で

溢れている。

お昼ご飯を食べて、少し街をブラブラして、

母は、帰って行った。

来週は、母の所でお誕生日会。

 

帰りに少し服を買う。

白いワイシャツと白いTシャツと

紺のチノパン。

 

家は誰もいなかった。

息子は夜10時まで仕事、

娘はデート。

 

時間が広がる。

手持ちぶたさもあったけれど、

Hulu で<Life>をやっていたので

観ることにした。

映画館でも観たけれど。

…私は何を観ていたのだろうか?と思うほど、

覚えていなかった。

 

To see the world

things dangerous to come to 

to see behind walls

to draw closer 

to find each other

and to feel 

That is the purpose of life

 

面白かった。

タイミングが良かった。

 

今日から別居。

私は、アップデートだと思うことにした。

そのアップデートがお互いにどうなるのか、

わからないけれど、

そんな時間もいいじゃない。

 

その後、白いワイシャツのボタンを取り替えたり、

ミシンをかけたりしていた。

こんなことが好きなんだとつくづく感じた。

どうしよう、こんな時間にミシンをかけるのも…

なんて思いながら、やっぱりかけることにする。

自分が満足する瞬間を感じる。

 

やりたいことをやっていこう。

そして、本当、夫に感謝だ。